サロン経営者の中には、集客が思うようにいかずに悩んでいる人もいるのではないでしょうか。集客ができなければ、サロンの経営は立ち行かなくなってしまいます。また、コロナ禍の影響を受けているサロンも少なくないでしょう。この記事では、サロンの集客を成功させるためのポイントのみならず、サロンを経営するうえでのポイントやコロナ禍の対策についても解説します。
サロンの経営を成功させるためにすること
サロンを開業したからには、経営を成功させることが必須です。ここからは、サロンの経営を成功させるために重要な4つのポイントを解説します。
市場を把握する
サロンといっても、ネイルサロンからエステサロン、美容室までさまざまな種類の業界があり、業界ごとに市場の状況は異なります。そのため、サロンの経営を成功させるには、自分が経営するサロン業界の市場状況がどうなっているのを把握することが欠かせません。その業界に参入している店舗数や顧客のニーズ、動向などを把握したうえで、どのポジション、どのような戦略で戦っていくのかを考える必要があります。競合がどのような層をターゲットにしているのかを把握し、差別化を図ることがポイントです。
競合とは異なる層をターゲットとし、そのターゲットに特化したサービスを提供できればターゲットの取り合いにはなりません。ターゲットが競合と似通っている場合は、競合に対抗できるようサービス内容に工夫を凝らすことが必要です。
ターゲットを絞る
幅広い客層を集めることを意識してしまい、オールマイティにサービスを提供する方針を打ち出してしまうと、逆に特徴のないサロンになってしまいます。その結果、思うように集客できないケースも少なくありません。集客を効果的に行うにはターゲット層の絞り込みを行い、そのターゲット層が求めていると思われるサービスを提供することがポイントとなります。ターゲットの絞り込みをする際に、ペルソナを設定するとより効果的です。ペルソナとは、お客様となる人の年代や家族構成、性格、生活習慣などを、あたかも実在している人物であるかのように詳細に設定していくことをいいます。ペルソナを設定することによって、ターゲットにどのようなサービスを提供すればよいのかが具体的に見えてくるでしょう。
コンセプトを決める
ターゲットが決まれば、そのターゲットにアピールしていけるような店舗のコンセプトを決め、特徴を打ち出していくことが大切です。特徴を決めるにあたっては、サロン側目線ではなくユーザー目線で考えていくこともポイントとなります。たとえば、「夜9時まで営業」といえばサロン側目線ですが、「夜9時まで営業しているので仕事帰りにも立ち寄れる」というとユーザー側のメリットが明確になるでしょう。他の競合が行っているのと似たような感じの特徴では、ユーザーへのアピール力は不十分です。幅広いメニューを提供するのではなく、特定のジャンルのメニューにこだわって提供する、サービスに特色を持たせる、よそにはない専門性をアピールするなど、自分の店舗ならではの特徴を出していきましょう。
商圏エリアを選ぶ
商圏エリアとは、サロンをどのエリアに出店するかということです。絞り込みをしたターゲットが店舗に足を運んでくれると考えられるエリアに出店しなければ意味がありません。一般的には、店舗から半径500m以内の距離からであれば、無理なく足を運べるとされています。店舗から半径500m以内にターゲットがどれくらいいるのかを把握しておくことが必要です。
都心や駅近は郊外と比べると人が多いため、お客様を多く集められるとは単純にいえません。都心や駅近など好立地な場所は郊外に比べて家賃が高いため、家賃を支払っても利益が残るくらい多くの収益が見込めなければ、経営は厳しくなってしまうでしょう。また、好立地な場所は競合もたくさん集まっているため、その中で集客力を高めるのはハードルが高くなります。商圏エリアを決める際には、その地域の人口推移や地域性、大規模店舗の出店計画があるかなどを事前に下調べすることが大切です。
集客を成功させるポイント
ここからは、集客を成功させるには具体的にどのようにすればよいのかを解説します。
適切な価格設定をする
集客を成功させるためには、適切な価格設定にすることがとても大切です。価格設定をする際に、ターゲットがどれくらいの金額なら支払ってくれるのかを考える必要はありません。同じサービスを提供したとしても、必要とする人は多少高くてもそのサービスを受けたいと思うでしょうし、必要としていない人はお金を払ってまで受けようと思わないからです。また、あまり高すぎると集客できないのではないかと考えて価格を安く設定したり、周辺の相場に合わせて価格設定したりすることも良くありません。
たとえ価格が高くなったとしても、その価格に見合ったサービスの提供ができるサロンにすることが大切です。価格を設定する際には、月間や年間の利益目標を考え、1日、1カ月、1年でその利益を出すためにはどれくらいの価格にすべきなのかを考えていくようにしましょう。提供するサービスを決めてから価格設定をするのではなく、ターゲットや利益に見合ったサービスを提供することがポイントです。
ターゲットに合った集客方法を選ぶ
サロンの集客を考えたときに、チラシやフリーペーパーを使った宣伝を考える人は少なくありません。しかし、スマホが普及したことに伴って、サロンを探すのにインターネットを活用する人が多くなってきている傾向です。特に若い世代ほどその傾向が強く、チラシやフリーペーパーを利用して来店する人は、中高年の世代が多くなっています。そのため、若い人をターゲットとするならインターネット広告、中高年をターゲットにするならチラシやフリーペーパーと広告媒体も使い分けが必要です。
さらに、広告媒体の中でもクーポン付きの高額な広告媒体を利用する店舗が増えています。しかし、こうした広告媒体の中には知名度が低いものもあり、思ったほどの効果が得られない場合も少なくありません。逆に、広告効果は高くても掲載費が高額な場合、新規顧客の集客を目的とするだけでなく、新規顧客をリピーターとしてつなぎ留めていくことが課題となります。
VIP客・リピーターを大切にする
サロンの売上を上げるためには、VIP客を大切にすることがポイントとなります。VIP客とは、サロンを頻繁に利用していて売上に最も貢献してくれているお客様のことです。そのため、VIP客のニーズに合わせたサービスを提供していくことが売上の増加に直結してきます。リピーターは、VIP客ほどではないものの、サロンに定期的に通ってくれるお客様のことです。新規のお客様を集客するためには、フリーペーパーへの掲載や割引などの特典が必要になります。そのため、新規のお客様を集客するための費用は、リピーターの集客と比べて20倍のコストが必要だといわれているのです。
新規のお客様をたくさん集めることよりも、VIP客やリピーターに数多く来店してもらうほうが効率の良い売上アップにつながります。そのためにも、VIP客やリピーターの顧客情報をしっかりと管理していくことが必要です。名前や住所など基本的な情報の他に誕生日や来店回数、お客様ごとの売上累計、平均単価、前回の来店日などを管理しましょう。それらの顧客情報を分析して、適切なサービスや商材を見極めることが大切です。
2種類の集客
集客媒体にはプッシュ型とプル型の2種類があります。プッシュ型とは、広告主が自分の決めたタイミングで不特定多数のターゲットに対して情報を発信する方法のことです。ターゲットとなる人は、希望するか否かに関わらず、情報を受け取ります。TV広告やチラシなどはプッシュ型の例典型例です。多くの人に認知してもらうことができる反面、コストが高い難点があります。プル型は、ターゲットとなる人が自ら情報を取りに行く方法のことで、ホームページやブログなどがその例です。情報提供のタイミングに制限がないため即効性はない反面、コストは低めの傾向があります。どちらの媒体にもメリットとデメリットがあるため、両者を上手に使い分けることがポイントです。
まずはチラシでサロンの存在を知ってもらい、興味を持ったお客様にサロンのホームページへアクセスしてもらって予約や問い合わせにつなげるというように、両方を使うことで相乗効果が期待できます。
おすすめの集客方法
サロンの集客を目指したい人におすすめの方法をいくつか紹介しましょう。まず、サロンのホームページを作っておくことにより、お客様の安心や信頼につながります。ホームページはブログ機能がある場合も多いので情報発信が行いやすく、予約フォームの設置も簡単です。次に、InstagramやFacebook、TwitterなどのSNSは気軽に情報が発信でき、コメントのやり取りも可能なので、お客様とつながることができます。
また、Web広告は、クリックされたときだけに費用が発生するしくみであるため、あまり予算をかけたくない場合でも気軽に始められる方法です。この他、チラシのポスティングは、新聞を購読していない家庭に対しても宣伝することができます。配布地域を細かく指定することもできるため、新店舗のオープンを地域の人に知らせたい場合などに使うと有効です。
コロナ禍の集客のポイント
コロナ禍が収束していない中、サロンの集客をより効果的に行うため何に留意すべきなのかを解説します。
密対策
新型コロナウィルス対策として政府からも要請されているとおり、3密を避けることは必ず取り組むべきことです。サロンはお客様と1対1で接することが多いため、密集になることは滅多にありません。 ただ、施術の際にお客様と会話をするため密接になる場合があります。施術を行う際にマスクを着用すること、他のお客様との間に仕切りを設けること、なるべく会話を少なくすることなどで対策が可能です。また、普段は店舗の窓やドアは閉めているのが一般的ですが、窓を開けて常時換気を行ったり定期的に空気の入れ換えを行ったりしましょう。人が多く集まりすぎないようにするために、入店制限やお客様同士の間隔を可能な限り空けるなどの方法を取ることも効果的です。
対策のガイドラインの発信
サロンに行きたい気持ちはあっても、新型コロナウィルスへの感染が心配だからとお客様が二の足を踏んでいるケースは少ないとはいえません。そのため、サロンでは新型コロナウィルス対策としてどのような取り組みを行っているのかをホームページやSNSなどを通じて発信しましょう。そうした告知を行うことでお客様からの信頼を得られ、安心して店舗に出向いてもらえます。なお、対策のガイドラインを発信する際には、誤った情報やお客様をあおる情報や差別につながる情報を載せないように注意しましょう。
ルールの徹底
感染対策のルールを作ったら、店長だけがそのルールを守っても意味はありません。従業員全体でそのルールを共有し、徹底して対策を行っていくことが大切です。ルールを作る際には店長だけが内容を考えるのではなく、従業員も巻き込んでルールを決めていきましょう。人から押し付けられたルールよりも、自分達で決めたルールのほうが守っていこうという気持ちになりやすいからです。また、ルールは一度決めたら終わりではなく、その都度従業員と話し合いをしながら改善していくとよいでしょう。お客様が来店したときに、従業員全員でルールを守っている姿を見せることでお客様に安心してもらうことができます。
コロナ対策に特化した商材の販売
コロナ禍の影響で売り上げが落ち込んでしまったサロンも少なくないでしょう。しかし、それを逆手に取る方法もあります。コロナ対策に特化した商材を販売することにより、他の競合とは差別化を図ることが可能になるのです。たとえば、ネイルサロンではコロナ禍の影響によってオーダーチップの取り扱いをするところが増えています。
一般的に、ジェルネイルをした場合、他のジェルネイルをしたいときやネイルを外したいときは、サロンに出向いてネイルオフをしてもらわなければなりません。しかし、オーダーチップなら、ライフスタイルに合わせて付け外しが簡単にできます。お客様はオフのためにサロンに出向く手間がありません。オーダーチップの場合、サロンではお客様の爪のサイズを測り、デザインや形などの打ち合わせを行います。一般のジェルネイルと比べてお客様と接触時間も少なくなるため、店舗側の感染症対策にもなります。
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サロンの集客に役立つツールとして店舗アプリがあります。店舗アプリを作成することにより、業務の効率化やコスト削減、人手不足の解消、キャッシュレス化、集客などサロンが抱えるさまざまな問題を解決することが可能です。アプリンクなら低価格かつ短納期で店舗アプリを作成できます。アプリ作成後はアプリ運営のフォローも行ってくれるので安心です。